2010年10月13日水曜日

嚢胞内腫瘍 vs 腫瘤内嚢胞変性

検査をしていて、失敗...というか反省する事がありました。


若い40代の女性で、『2㎝くらいの大きなしこりがあります。』と、触診の先生から急遽検査の依頼がありました。
MMGを見ると、微細石灰化を伴う腫瘤が写っています。濃度はそこまで高濃度でもありませんでした。でも、明らかに悪性を疑う画像でした。

....で、検査室に患者様に入ってもらって...私も検査の前に触診をさせてもらっています。
!? 
可動性良好です。

で、検査を始めると...大きな2㎝ちかい等〜低エコーの腫瘤が描出されます。
内部不均一。
嚢胞変性を起こしているな....と考えながら検査をしていました。
後方エコーはかなり増強しています。境界は明瞭、ハローはなく、前方境界線も圧排のみ。

粘液癌かな? 

充実腺管癌かな? 

でも、可動性が良好で...線維腺腫? 

おやおや? 

と思いながら、報告書を書きました。



FNACをすると血液が引けました。


検査のあと先生と話しをすると、このような石灰化をみたら悪性ならまず、comedoを疑う。
おそらく急に大きくなったのは出血した血液がたまったから。
『DCIS、嚢胞内腫瘍だと思うよ。』といわれました。

あ! 
言われて、そうか....
嚢胞変性と思い込んで検査をしていました。なんだかしっくりこないなぁ...と思っていましたが、嚢胞内病変だったのか!! 

検査の途中で頭にも浮かばなかった....
最初に思い込んでしまって、嚢胞内腫瘤が頭に浮かんでも来ませんでした...

反省。


大きく反省しました。  
教訓にしたいと思います。

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