2012年7月14日土曜日

技師会の勉強会

先日、隣の市の技師会の勉強会のお手伝いをしてきました。

話を頂いたときは、病院内でする簡単な勉強会...みたいな感じだったので気軽に引き受けたのですが、途中から技師会が共催となり思っていたよりも大きな会になりました。


勉強会の内容は、いつもやっている勉強会の基礎と言う感じで...
乳腺超音波検査に携わっていない人も聞きにくるかもしれない..と言うことで、本当に基礎の話と、乳腺超音波検査は乳癌検診の一角で頑張っています..みたいなことを話が出来ればいいなぁと思いながらスライドを作りました。

超音波検査の話では、個人的には超音波の物理の話が大切だと思っているのですが、一緒に話をする先生からダメだしを受けたので..(ウケが悪いよ..と)分かりやすくするために動画をたくさん準備して動画を見てもらいながら説明をしていきました。

聞きにこられた方にとって、分かり易い説明になったかどうかは不明ですが、こうして人の前で話をすると言うのは自分にとってとても勉強になります。

改めて、基礎の確認もできました。


こういった時にいつも心配なことは...
私はMacユーザーなのですが.... アダプターを持っているので、たいていのところは大丈夫なのですが、ごくまれに繋がらないところがあり..WindowsのPower Pointで作った方がいいかなぁ..と思いながら、使い慣れてないので結局MacのKeynoteで作成するんですけどね。そして、パソコン持ち込みで行くと、「Macかぁ..」と言われるのです。残念だなぁ...。

講義の後は、ハンズオンもあったのですが、精度管理用のファントムを準備していただいていたので精度管理の話も少しできました。

超音波検査が検診に組み込まれるならば、やはりきちんと精度管理された機械と人とで検査が行われることがとても大切だと思っています。

そのことも理解していただけたのではないかと思います。


つぎの、自分の中の課題は... 超音波の物理の話を物理の嫌いな人にも簡単に分かりやすく理解してもらえるような話が出来ないかなぁ...ということでしょうか?






2012年6月26日火曜日

前方境界線再び

乳腺超音波検査をする人は、必ず聞くこの「前方境界線」

「ある」と言われる先生と「ない」と言われる先生といらっしゃいます。

習う方は、困りますねぇ。

実際はどうなんでしょうね?


2012年6月9日土曜日

プローブは要

ご無沙汰しています。
以前の投稿から3か月も経ってしまいました。

その間、色々なことがありまして...

ちょっとづつ出来事を書いていきます。


一つ目。
うちの施設で使っているプローブに欠損が!!

プローブに欠損の経験のある方はご存知と思いますが、非常にストレスです。
欠損したところからシャドウを引きますので、検査していると非常にストレスです。
うちの施設はプローブの保守には入っていなかったので、買い換えなのですが、高価なのですぐにはいどうぞ...というわけにもいかず。

しばらく、一か所欠損のプローブを使っていました。

これ、本当にすごいストレスなのです。

で、ものすごいものを見てしまいました。

ある時検査していると、欠損とは違う場所から突然画面の中で線香花火のように白い火花のようなものがシュシュシュ~って出始めたんです。
しばらく、何が起こったのかわからずにいたら、シュシュシュが おさまったらそこが欠損したんです。

中の素子がはがれていたんでしょうかね?
真相はわからないんですが、びっくりしました。
あんなの始めてみました。

今は、晴れていいプローブがやってきました。
プローブは超音波検査の要ですから大切に使って、きちんと管理しましょうね。



2012年3月31日土曜日

MMGのポジショニング

先日、放射線技師さんが主催のMMGの勉強会に参加しました。

先に20症例のMMG読影を行い、それぞれの検討を行うという形で行われます。
MMGというのは、ふだん見ていますが、なかなか難しいものです。
腫瘤?FAD?正常乳腺?
解説を聞きながら、そうなのか!と勉強になります。

ところで、MLO、ML、CCはもちろんですが、XCC、CC-roll、SIO、という撮影方法をご存知でしょうか?
XCCとは外側よりに頭尾方向に撮影したもの。つまりCCのようにnippleは中心ではありません。外側にある病変はCCで映り難い場合、こういった撮影方法が追加されるようです。
CC-rollはA領域やC領域の頭側などで、やはりCCではブラインドエリアに相当するあたりに病変がある時に追加撮影されるようです。乳頭が中心からずれますが、頭側よりに頭尾方向で撮影するようです。SIOというのはMLOの90度方向です。A領域の端っこに病変がある時に撮影されるようです。
追加撮影といっても、その病変の場所や種類によってポジションを変えたり、圧迫撮影を選んだり本当に大変な作業です。
正常乳腺と重なって、病変が解り難いときは圧迫撮影やポジションを変えたりと、その病変をいかに解りやすく臨床に返すかということを考えながら撮影をしておられます。
圧迫も×1.5と×1.8の違いもあるようです。
撮影の方法で、ずいぶん病変の印象が変わるんだなぁ...と感じました。

放射線技師さんの熱い思いを聞きながら、大変勉強になった会でありました。

ところで、追加撮影をすると施設によってはイヤな顔をされるところもあるようです...それにはちょっと驚きました。


さて、MMGは始めから撮影する人と読影する人が違うことに違和感はありませんが、超音波画像は人の撮影した画像を読影することに違和感を覚える人(医師)は多いようです。
これは、客観性の問題でしょうか?
どの領域においても超音波検査はリアルタイム性が重要であり、一枚の写真から判定することは難しいことだと思います。超音波検査の危ういところはそういったところなのかもしれません。








2012年3月25日日曜日

超音波検査士

久しぶりの書き込みです。
もう少しこまめに更新したいなぁ..とは思っているのですが。

さて、ブログ更新に集中できなかったのには理由もありまして...。
昨年度に引き続き、今年度も超音波検査士の受検をしました。
領域は体表臓器です。
試験勉強に追われていまして...なんて言うと、聞こえは良いですが(^^;;

結果が先日送られてきました。なんとか合格でした。
ちょっと、ホッとしました。

この体表臓器も受験すると決めるまでは、唾液腺はやっていないから症例提出が無理だわ〜と最初から諦めていたのですが、よ〜く見ると、唾液腺の症例はむりに出さなくてもいいことに気がつき、ではチャレンジしてみましょう!と思ったわけです。

健診施設というのは、本当に症例を集めるのが難しいのです。
ただ、今回気がついたことがあります。

私は、健診施設だから無理だわ〜と最初から諦めていたのですが、要項を良く読むと必ずしも無理ではないような気がしました。
もちろん、簡単には集まりません。でも、可能性がないわけではないのです。
自分で初めから「ダメ」と決めると、そこで終わりになってしまいます。
何事も可能性があるならチャレンジできると思ったのです。

もう一度、要項をじっくり読んで、すぐには症例は集まらないけれど、検査を続けていればいつかは集まる時が来るかもしれません。その時にまた、他の領域も受験したいと思います。


さて、今回の試験は少々今までと傾向が違っていました。
今までは選択肢が1)a,b 2)b,c 3)a,c,d 4)dのみ みたいな感じで、いわゆる消去法で答えることができた問題もあったのですが、今回は a) b) c) d) e) となっていて、2つ選べ。みたいな感じでしたから、本当に解っていないと答えることが出来なくなっていました。
ま、それが本来の姿かもしれません。
最初、問題を見た時に動揺した人も多いのではないでしょうか?


何にしても、この試験がゴールなのではなく、スタートなのです。
ここからまた、しっかり仕事に取り組んで行きたいと思います。



2012年2月25日土曜日

ランチョンセミナーが気になる...

第37回 日本超音波検査学会が今年は札幌で6月1〜3日に開かれます。

プログラムを見ていると聞きたい講演がたくさんあります。

腹部も、心臓も、もちろん乳腺も...


でも、一番気になったのは...ランチョンセミナーのお弁当です。
サイトの写真が....美味しそうすぎる。
これは違反ではないでしょうか...(笑)

気になりますねぇ...

第37回 日本超音波検査学会
http://laboinfo.med.hokudai.ac.jp/US/JSS37/program.html

お弁当食べにいかれます?


病理像の勉強

最近、ある病理の先生お薦めの組織像対比の本を読んでいます。

この本は超音波画像とMMGと病理組織の対比で説明が詳しく載っています。
病理の写真も大きくてとても分かりやすいと思います。

「臨床と病理のための乳腺疾患アトラス」という本で、お値段8000円。聖マリの病理の先生が書いておられます。
フルカラーの大型本なので、妥当な値段(むしろ安いのかも?)と思います。
Amazonのリンクを貼ろうかと思ったら、出品者からのみの取り扱いになっているようなので、やめることにしました。
本屋さんで見つけたら、ぜひ手に取って見てみてください。

しばらくは通勤のお供にして、勉強したいと思います。




2012年1月21日土曜日

「病理画像を見る」ということ

超音波検査をする者にとって、病理画像を見るというのはとても大切なことです。
全ての答えはそこにあるからです。
 (すっきりしない時もたまにありますが...)

でも、病理画像を確認できる環境にある人が実は少ないのではなかろうか...?と思うことがあります。

病理画像を確認できるということは、同じ施設に病理検査室があることが条件の一つにあがります。つまり大きな総合病院などでしょうか?

では、検診センターなどはどうか...? 
精査を依頼して紹介先で生検や手術が行われれば、紹介状の返信が来ると思います。
その返信はおそらく文字で書いてあるのみで、病理の画像がついていることは、まずないのではないでしょうか?
そうなると、足しげく関連施設のカンファレンスなどに通い病理画像を見るしかない...となると思うのです。
自分のおこなった検査の確認は全ては出来ないにしても、少しは良いかもしれません。

病理画像を確認できないのは、答えのない問題集をただひたすら解いているかんじでしょうか?

どんな学会や講習会に出かけても「病理画像は大切です」「確認しましょう」といわれます。言われる方はたいてい大きな施設(病理検査があり、病理医がいる)の人です。

検査技師が超音波検査をする機会が増えたとはいえ、おそらく検診部門で検査をする人が増えているのではないかと推測しています。
検診部門の精度が上がることが、精密機関にとっても重要なことだと思っています。
すると、おそらく病理画像の確認が難しいと思われる施設の人たちが、自分の行った検査の画像の確認をする為にはどうするのが良いのでしょう?

検診施設と精密機関とのスタッフの情報交換が密にできればいいのでしょう。
関連施設のカンファレンスに行きまくる。これはその施設がオープンカンファレンスを行ってなければ、難しいかも...
紹介状の返信に病理の画像がつくのも良いと思うのですが、これは難しいことなのでしょう(おそらく個人情報保護なども関係してくる...)

勉強会などでもちろん画像と超音波の対比を見ることも大切です。
が、自分の行った検査で、ギモンに思ったところが解決されることも大切だと思います。
超音波を行っている人が、より多く病理画像を確認できるようになれば良いと思っています。
地域で、そういった検診施設と精密施設の医療者側の連携が上手く行くようなシステムが必要なのかな...などと考える今日この頃です。




2012年1月5日木曜日

テスト

BloggerのiPodアプリを見つけたので、早速使っています。

取り敢えずテスト投稿です。


上手く出来れば、便利に使えるかな...


2012年1月4日水曜日

素朴なギモン...術前化学療法って...

以前勉強会で、遭遇した症例です。

 3cm近い腫瘍で、術前の組織診断は「充実腺管癌」でした。
術前化学療法を行い、MRIでもエコーでも画像的に全く認められなくなっていました。 

で、手術ですが... RVSで確認をして腫瘍があったところから2cmマージンとっての切除となっていました。
術後の病理画像でも、癌細胞はきれいになくなっていました。
瘢痕のようなものだけになっていました。
 その症例を見ていて、こんなにキレイに消えてなくなるんだなぁ...と思ったのと...

 あれ?

 せっかく無くなったのに、あんなに切除しないといけないの?と言うギモン...。

 で、聞いてみました。

 すると、先生の答えはこうでした。

 いくらMRIやエコーなどの画像上なくなっていても、細胞レベルでは癌細胞が残っていることもある。 それは取ってみて、顕微鏡で見て初めて判ることなので、やはり最初に癌があったところは取らないといけない。

 そうか... 確かに、病理画像を見てこんなに何も残っていないのなら、切除しなくても良い...と言えるのは、やはり切除して顕微鏡で見たからで、結果論なんだなぁ。
少しでも、残っていたら、それは再発になってしまうのかも? 
せっかく、無くなったのなら手術しなくてもいい方法もあるのかな?
小さく切って放射線療法と言う手もあるのかな?
患者様の希望もあるだろうし...。


 今回は、術前化学療法って本当になくなる人はなくなるんだなぁ..と感心したのと、やはり、病理診断って大切で、大変だと言うことを学びました。

2012年1月1日日曜日

明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。


慌ただしく、年が過ぎ、ついに2012年になってしまいました。
このブログもなかなか更新出来ない日々が続いています。


最近の傾向として、ブログに書きづらいと言うことが理由にあります。

ん?

つまり、まぁ、個人情報みたいなものでしょうか....


不特定多数の人がみる訳ですから、細心の注意を払って書かなければいけません。
ただ、少なからず私のことを知っている人が読むと判ってしまうこともあると思うのです。

そうすると、この話題はやめておこうかな...とか、これには触れずにいようかな...とか。
本当に気をつけて書かないと、本意ではなく人を傷つけてしまう恐れがあるからです。


このブログを始めた頃は、自分が検査をしていく上で疑問に思ったこと、患者様の会話から大切だと思ったことなどを共有できればいいかなと思っていたのですが、(もちろん個人情報は伏せて)それもなんだか書きづらく、どう書いたらいいのか本当に難しくなってきました。

超音波検査とは1人で密室で行う検査です。
独りよがりにならない為に、他の人はどうしているのか、そんな情報交換はとても大切だと思うのです。
教科書にはない、経験しないと判らない物も数多くあります。そんな経験を、人の経験談と共有することで、疑問解決、上達になればいいと思うのですが...難しいところです。



そうは言っても、細々と疑問を書き続けて参りたいと思いますので、本年もよろしくお願いします。