2009年12月13日日曜日

症例の整理

時間のある時は、今までの症例の整理をするようにしています。

ただ、あまり整理整頓が得意ではないので、うまくまとめる事ができなくて、集めたものがゴチャゴチャになってしまいます。

超音波の写真をもとに他の検査の結果を集めていきます。
病理の写真を見た時に、なるべく超音波の写真とイメージが合うように写真が撮れれば良いなぁと思うようになりました。
手術の切り出し方向とあわせて超音波の写真を撮れば、おなじイメージでルーペ画像を見る事ができると思います。

それ以来、なるべく切り出し方向を意識して写真をとるようにしています。
後は、手術をした施設のカンファレンスで病理画像を見る時に、自分のイメージを確認して、自己満足で終わります。

でも、その自己満足がきっと明日の検査につながっていくと信じています。
小さな自己満足の積み重ねです。

2009年12月11日金曜日

エラストで生検率減少

この度、シカゴで開催された北米放射線学会で、エラストを使用する事で悪性病変と良性病変の区別が容易になり、不必要な生検を減少する事ができると発表されたようです。


何を今更....と言う発表のような気がしなくもないですが....。


確かに、良性だと思うけど念のために...と針生検となる例が減るのかもしれません。
どちらか迷う所見の時に、補助診断として有用な事は間違いありません。

この、優れた技術を正しく使うためにも、我々使う側がキチンと使いこなさなくてはいけません。
日々、鍛錬。 頑張りましょう。

2009年12月9日水曜日

乳がん検診

乳がん検診に行って来ました。
いつもは人の検査をしているのですが、自分の検診に行って来ました。

昨年の人間ドックのMMGで、FADと石灰化の集蔟を指摘され超音波検査を受け、同じ場所に小さな低エコーがあり、『小さいので1年後に検診を受けてください。』と言われた箇所がありました。

自分が検査をする側の時は、よく聞くこのセリフですが、実際自分の身になると気になるものです。実際去年指摘されてから、ことあるごとに自分でエコーで確認していました。

自分ですると座位となるため、なかなか上手く描出できず、また自分で自分のものは冷静に判断できず、乳腺症にも見えるけど、DCISにも見えるな....なんて思ったり。


今回のMMGを見せてもらった瞬間、石灰化が増えているように見えたので、ドキッとしましたが、「これは良性の石灰化です」ときっぱりと言ってもらい、なんだかとても安心しました。

ふだん検査をしている側の立場で、何とも思わない言葉でも、自分が検査を受ける側になるとやっぱり違います。次の検査までの1年が長かったこと。いつも気にしているわけではないけれど、心のどこかで気になっている。
検査を受けにくる人もそんな気持ちなのだと再認識をして、私の検診は終わりました。

検診の最後に、丁寧な自己検診の指導もありました。
とても、感じの良い先生でした。

2009年12月8日火曜日

カラーとエラスト

今日は術前カンファレンスでした。

エコーだけでなく他の検査の結果も判るし(術式も)、カンファレンスは行ける時にはなるべく参加しています。

さて、最近気になる事があります。
それは、超音波検査は基本は白黒のBモードですが、カラーをかけたり、エラストで硬さを調べたり、さらには石灰化が光って見えたりと、各社色々な機能がついていて、それを使いながら検査をして行くわけです....。

とても便利なのです。



本当に便利なのでしょうか?


きちんと使う側が理解して、正しく使っていれば便利だと思うのですが、安易に使っていると大変な間違いをしてしまうのではないだろうか....?

例えばエラスト。Bモードがきちんと描出されて初めてその機能が使えるわけだし、正しく同じ断面で圧迫されていないと正しい評価は得られません。
カラーはどうでしょう?
「血流があればカテゴリーをあげても良いんだよね?」とある人が言っていました。
良性のものでも血流が豊富なものはあります。


簡単にボタン一つで検査できてしまうわけですが、使う側が、きちんと理解して使いこなさなければ、間違った判断をしてしまいます。

以前、研修会で同じ腫瘤を2人の技師がカラーをかけ血流を比べた写真が出されました。
全く違う写真でした。一人は押さえすぎのためか、血流信号が捕らえられていませんでした。

便利な技術はどんどん出て来ますが、それを使いこなすだけの技量がこちらにも必要という事だと思います。
ボタンを押せば何かしら、数値がでます。数値がでるとそれが一人歩きしてしまいます。

検査をするのは、新しい技術に遅れないように、日々勉強ですね。

2009年12月7日月曜日

デモ機

今、うちの施設は機械の更新時期という事もあって、デモ機が入れ替わりやってきています。

今日もデモの新しい機械で検査をさせてもらいました。
やはり今使っている機械よりもよく見える。(今のが見えなさすぎ....)

高周波だと減衰が強くて深いところが見えにくいなぁ...なんて思っていると可変式ですぐ周波数を変えることが出来るので、浅いところから深いところまで、よく見えました。
(う〜ん、今のが見えなさすぎだったのだ)

何にしても、買ってもらえるものなら早く変えてもらえるといいなぁ....。

2009年12月6日日曜日

診断フォーラム

昨日は乳腺診断フォーラムがあったので、参加して来ました。

MMG、超音波、CT、MRI、細胞診、病理などいろいろな画像を見ることができます。
それぞれ解説があるので、とても勉強になります。

特に病理の解説は「へー」「ほー」と思うことがたくさんあります。

他の検査の知識を増やすことは、やっぱり超音波の検査に役に立つと思っています。
こういう会にはなるべく参加して、勉強できる機会を増やせれば良いと思います。


特別講演で『MMGの読影のポイント』があり、こちらもとても勉強になりました。
MMGというのはふだん見ているけれど、きちんと習ったことがなくて、独学だったので「あ!そうだったのか」と思うところがたくさんありました。


日々、学習ですね。

2009年12月3日木曜日

新ガイドラインで混乱

Annals of Internal Medicineの11月17日号で、米国政府組織である予防医学特別作業班(USPSTF)による乳癌検診に関する新ガイドラインが、発表されました。

その内容が、ちょっと驚きです。


40歳以上の女性は毎年1回マンモグラフィを受けることが長年推奨されてきましたが、新ガイドラインはこれに反しています。USPSTFによると、このガイドラインは、早期発見などの利益と偽陽性によるリスクを比較分析した結果だそうですが....。

この新しいガイドラインを抜粋してみます。
 
・40〜49歳の女性がマンモグラフィを定期的に受ける必要はない。40歳以上の女性が定期検査を開始する最善の時期については、医師に相談して個々に決定する。
・50〜74歳の女性は2年に1回マンモグラフィを受けることを勧める。
・75歳以上の女性については利益とリスクをはかる十分なデータがない。
・乳房自己検査により死亡率が軽減されるとの証拠はないため、自己検査の指導をする必要はない。
・40歳以上の女性が臨床乳房検査(視触診による乳房検査)を受ける価値を評価する十分な証拠はない。



なんでしょうか?これはいったい? 
どういった比較分析を行ったらこう言う結果になるのでしょう?

アメリカ全体がこう言う流れなのかと思いきや、どうやら米国癌協会(ACS)および米国放射線医学会(ACR)は強く異論を唱えているようです。 
少し、安心しました。
自己検診の指導は必要なしと言われると、自己検診の重要性を言い続けている我々としても、悲しいものがあります。

ただ、一つそうかな?と思える点がありました。
『マンモグラフィの考えうる有害性としては,偽陽性による不安,手技,コストや,女性が生きている間には見つからなかったであろうがんの診断をされその治療を受けることなどです』
この部分は、少し考えさせられました。
乳癌に限らず、最近のフルデジタル画像診断の進歩のおかげで、小さな腫瘍がはっけんされます。本当に治療が必要だったのか?と言うものも発見されます。


この発表で日本の検診ガイドラインが揺らぐことはないと思いますが、(アメリカの癌学会も反対しているようですし)ただ、アメリカの保険会社などの対応が変わると、アメリカの人たちはどうなってしまうのでしょうね。 

 
興味のある方は是非読んでみてください。
http://www.annals.org/content/151/10.toc
日本語訳
http://acpjc.naika.or.jp/journals/annals/annals_151_10/annals_151_10.html

2009年11月28日土曜日

DCIS vs LCIS 素朴なギモン

乳がんの治療法を話し合うSt.Gallen国際会議というものがあります。
会議の結果は世界の薬物療法の標準を決めるに等しく、日本でも診療に大きく影響力を持っています。
その会議の結果はweb上でも読むことが出来ます。

私は医師でも、薬剤師でもないので薬剤のこともよくわかりませんし、術式などもよくわからないのですが、何となく読んでいてふとギモンに思ったことがあります。
DCISの場合、断端陽性の場合は追加切除をすべきという意見が多くを占めているのに対して、LCISの場合、断端陽性の場合でも追加切除は必ずしも必要ではないという意見が多いのです。

なぜ?

DCISとLCISなにが違うのでしょう? 非浸潤癌で、発生場所が乳管か小葉の違いだと思っていたけれど、なにか違いがあるのでしょう....


私の仕事は検診の超音波検査で、仕事にはまったくもって関係ない話なのですが、なんとなく気になってしまいました。
ただ、検査をする上で、病気のことを知ることは大切なことだと思っています。

2009年11月26日木曜日

学会と託児室

最近大きな学会は託児室が付いているものが多いですね。
学会では利用したことはありませんが、我が家では託児所はいつも利用しています。

私の親も早くに亡くなっているし、ちかくに頼れる人がいないので、仕事をする上では欠かせないものです。

学会では最近見かけることの多い託児室ですが、勉強会、講習会などはまだまだ、付いていません。

小さい子どもがいると、それだけで勉強の機会が限られてしまうのも事実です。
遠くの学会、勉強会、講習会には行かれないし....。 こんな時は独身時代を懐かしく思ったりもします。...が、今出来ることを一生懸命やるだけだと思うのです。

子どもがいても参加できるような、講習会や勉強会が将来もっともっと増えるといいと思います。

2009年11月22日日曜日

JABTS 24 仙台

JABTS24仙台のお知らせが届きました。

来年4月に仙台であるようです。
まだ、大まかにしか内容は決まっていないけれど、毎回楽しみにしている『組織型を極める』の今回のテーマは「浸潤性微小乳頭癌」のようです。
最近よく聞きますね。
高分化なのに、早い時期から脈管侵襲があり予後が悪いので注目されているのでしょうか? 

そう言えば、私も最近経験しました。

USとMMGの総合診断というテーマでも話があるようです。 
ちょっと遠いけど、行こうかなぁ。


JABTSの大会はなるべく参加するようにしています。
色々な情報が詰まっていて、刺激がたくさんああります。


仙台で美味しい牛タンが食べられるかしら?

2009年11月19日木曜日

乳腺症? DCIS?

昨日は乳検の当番の日でした。

40代の方で両側乳房ともやや硬く低エコー域を認める症例がありました。
若いし、乳腺症かなぁと思いながら検査をしていると、片側だけ低〜等エコー域を背景に拡張乳管集合像のように見える場所があり、中に他とは違う目立つ点状高エコーが描出されました。

最近よく聞くADHか?と思いつつ....でも鑑別診断にDCISをあげ、細胞診の検査となりました。
医師に(本当は余計なお世話だろうけど)「高エコーの所を吸ってください」と言ってみました。 

点状高エコーは石灰化とは限らず、乳管の底が光ったりもします。が、気になったので、余計な一言とは思いましたが、つい言ってしまいました。

今日細胞診の結果を聞きに行くと、まだはっきりと結果は出ていないけれど、石灰化もあって少し気になるとのこと。
最終結果は来週だそうです。

背景に乳腺症があると、難しいのですが、やはり一カ所だけ他と違う時は気になります。
なかなか立場があるので、医師に意見するのは言いにくいのですが、「この辺りをお願いします」というのは言っても良いのかなぁ...と思います。
まぁ、言わなくても先生は分かっていらっしゃるんでしょうけどね。

2009年11月17日火曜日

カンファレンス

自分に検査結果のフィードバックをするためにも、可能な時は術前、術後のカンファレンスに参加するようにしています。

カンファレンスに行くととても勉強になります。
超音波の検査というのは一人でする検査なので、他の施設の検査や情報を常にアンテナを立てていないと、自分の世界に入りがちになり、取り残されてしまうことになります。
他の画像診断の結果を見ることも出来るので、へぇ〜、ほぉ〜と思うこともたくさんあります。

今回は術後の切り出したものを、レントゲン撮影し、切り出した写真と対比させて見せてもらえたのが、今までに見たことが無かったので興味深かったです。

日々勉強ですね。

2009年10月30日金曜日

周りの協力あってこそ

今日は乳検の当番でした。
4人でローテーションで廻っているので2週間に1度のペースです。
 (私の本音は毎日やっても、楽しいと思っているのですが...)

子どもの学校から、熱がありますと呼び出しがかかり、結局検査途中で交代してもらって帰りました。
自分の検査した人の、医師の結果を聞かずに帰ったので何とも中途半端な感じがします。
でも、これが子育て中の働く女性の現実か...とも思います。
周りの同僚の協力があってこそ、働ける訳だし、家族の協力があってこそ勉強会や学会に参加できる訳です。

おそらく乳がん検査、治療を取り巻く環境の中には女性医師、技師が沢山いて、その人たちもまた子育てをしながら仕事をして行く訳です。
患者様にも子育て世代が多く、治療をする側も、される側もみんな周りの協力があってこそです。
男性医師も、技師もまた同じように家族の協力があってこそ、バリバリと仕事ができるのしょう...おそらく。聞いた事ないけど。 


ただ、他の科に比べて女性職員が多いのが乳腺領域の特徴だと思うので、やはりお互いが助け合って仕事ができると良いなと思います。

 

2009年10月25日日曜日

浸潤性微小乳頭癌

水曜日、超音波検査を行い、強く悪性を疑う人に穿刺吸引細胞診を行いました。
その結果を見せてもらいに金曜日にカメラを持って細胞診の部屋へ行きました。

細胞検査士の人から、『すごいの出たよ』と言われ、『え?』と思い顕微鏡をのぞきました。


浸潤性微小乳頭癌(invasive micropapillary carcinoma:IMPC)を強く疑う。と、言われました。そこには、教科書に載せてもいいような典型的な像がありました。

超音波所見は等エコーで、後方エコーもやや増強。粘液癌を疑うとして、C5で出しました。

粘液は?と尋ねると、ない事もなかったけど...と言う答えでした。
粘液癌の一部が微小乳頭癌となったのか、微小乳頭癌の一部が粘液産生能を獲得したのかわからない。細胞診的には後者の感じがすると言う事でした。
腫瘤の一部に粘液が溜まっているようにも見えるところがあったように見えたのは...? 

同側の違う場所に低エコー域があり、DCISか乳腺症か? と言う所見もありました。
反対側にも乳管の拡張が目立つところがありました。





浸潤性微小乳頭癌...超音波所見は特徴的な画像はなく、硬癌のように描出されたり、粘液癌のように描出される事もあります。
通常の乳がんよりも脈管侵襲、リンパ節転移の頻度が高いとされています。

2009年10月21日水曜日

ポーカーフェイス

私は、何事もすぐ動揺してしまい、すぐ顔に表れてしまいます。

超音波の検査は、患者様と1対1で個室で検査する事が多いので、ポーカーフェイスを決め込まないといけません。
悪性を疑う所見があっても、何食わぬ顔で検査をし続けなければいけません。

私は、その何食わぬ顔が出来なくて、すぐ動揺してしまいます。
腹部領域でも乳腺でも、悪そうなものがあると、緊張してしまいます。

いつどんな時も、冷静に落ち着いて検査できる精神が欲しいと思います。


なかなかクールになれない....。

2009年10月18日日曜日

見直し

今日は午前中だけ仕事でした。

仕事が終わって、少し時間に余裕があったので、昔のカルテを見たり紹介先から戻って来た結果を見比べていました。

昔のカルテを見ていると、思いがけない発見をする事があります。
写真を見て、その時は気がつかなかったもの、またその逆。

帰って来た結果はなるべくチェックするようにしていますが、見落としていたものなどもあります。

なるべく、自分の検査した結果は追いかけて自分にフィードバックさせたいものです。
そうすると自分のためになると思います。

今日は細胞検査士の人と一緒に出来たので、細胞診の解説も聞く事が出来て良かったです。
検査は一人でする訳じゃない。 
色々な人の意見をたくさん聞いて、また明日から頑張りましょう。

2009年10月12日月曜日

レポート実例集

JABTS23の書籍のコーナーで見つけた本です。





タイトルだけて見て、レポートの書き方かな...と思ったのですが、手に取って中を見てみると、レポートの書き方はもちろんですが、各症例ごとに依頼内容と、写真、所見、ガイドポストまで丁寧に書いてありました。
乳腺超音波の症例とあわせてレポートの書き方の勉強になると思い買いました。

ちなみに著者は、住友病院の尾羽根先生です。

JABTS23 2日目

昨日、JABTS23を終えて無事帰って来ました。

2日目は『産婦人科と乳癌との関わり』というワークショップに参加してみました。
思った以上に産婦人科で乳がん検診を受けている人が多かったので、少しびっくりしました。
(ある都市では、受診者の7割が産婦人科開業医で検診を受けていました。)
産婦人科の先生方も、MMG導入当時は見慣れないMMGの写真に苦労されたようですが、勉強会、講習会を重ね、検診に取り組んでおられるようでした。

中には分娩を取りやめて、婦人科、乳がん検診に力を入れ、先生も技師も認定をとって頑張っています。という開業医さんもいらっしゃいました。
たしかに、婦人科検診に行った時にそこで同時に一緒に出来るのが良いのかもしれません。


出産のために産科にかかると妊娠中期あたりから、おっぱいのケアが始まります。
そのときにあわせて、乳がん自己検診の啓発も一緒に出来ると思いました。
自分の経験から言って、おそらく一番真剣にじぶんのおっぱいの事を考える時期だと思います。それは、自分のためでなく、産まれてくる子どものために良い母乳を出したいと考えるからですが、産まれてからもマッサージをしたり食べ物に気を付けたり。
助産婦さんのマッサージもありますし。(これが痛いのなんの...)
もちろん、妊娠時期の胸は張っていますし、シコリとわかりにくくなる事もあると思いますが、自分のおっぱいを考えるという意味では一番良い時期なのだろうと思います。
妊婦検診の時に、MMGはしなくても、超音波で胸を見ても良いような気もします。産科の先生はエコーはお手の物でしょうし。(もしろん妊娠期変化はあると思います。)


産科の先生曰く、『乳がんのリスクを下げるには子どもをたくさん産んで、母乳を長く与える。』だそうです。


婦人科の先生方はホルモン補充療法中の乳がん検診など、いろいろ大変そうだなと思いました。
ただ、受診する側としては同じ先生に見てもらうのが良いかな?とも思いました。

2009年10月10日土曜日

第23回日本乳腺甲状腺診断会議

今日は東京のJABTSの大会に参加しています。

たどり着くまでに、いろいろありましたが、それはまたマーサのつぶやきで詳しく。


さて、JABTS。
とても勉強になります。そして、私が思っている以上に超音波検査にたくさんの事が求められているんだなぁ...と感じました。

そして、やはり装置の性能は診断にかなり影響してくると思いました。
JABTSは外科医、放射線科医、病理医、そして臨床検査技師、放射線技師...とおおくの職種が集まる会なので、本当に色々な立場からの意見があっておもしろいです。
こういう会で、臨床医の意見が聞けるのは良いと思います。

今日はスケジュール満載だったので、疲れました。

明日もがんばろ。



ホテルの部屋に入ったら、こんな物が!!! 




サービス良いなぁ。 お風呂上がりに足裏マッサージしよ。

2009年10月9日金曜日

JABTS 大会

明日から東京でJABTSの大会があります。

息抜きもかねて、参加してきます。
久々の東京でワクワクするわぁ〜。

目的はあくまでも、勉強ですが....。

たくさんいい話が聞けると良いな。

本で読むのとは違って、色々な新しい意見のぶつかり合いが聞けるのが、学会のいいところ。


近くにある温泉にも入れるかしら?

2009年10月7日水曜日

失敗と反省、そして前進

今日はすこし、失敗談をお話しします。

先週超音波の機械のデモが来ていました。
普段使っている物はエラストも付いてなく、Bモードだけの検査です。
(カラーもかけません)

デモ機でエラストあり、カラーありで、気持ちが舞い上がってしまいました。
冷静にBモード画像だけで判断すればどう見ても悪性所見なのに、色々な機能に惑わされてしまいました。
普段使い慣れていない機能に、引っ張られてしまいました。


いつ、どんな時も平常心で検査できる強い精神が欲しいです。
自分には沢山いる患者様でも、患者様にとっては1回の検査です。

まだまだ、修行が足りません。


お寺に座禅でも組みに行こうかしら....。

2009年10月5日月曜日

お手本

顕微鏡や超音波など、画像の検査は生化学の検査と違って数字で出ないので、精度管理が難しいと思います。
例えば生化学など自動分析だと、コントロール血清などで毎日のばらつきなど調べる事ができます。

画像というのは、いくら教科書で勉強しても補えない物もあります。それは、経験でしょうか?それともセンス? もちろん勉強は大事です。でも、やはり良いお手本になる人がそばで教えてくれる、もしくはその人の画像を付いて見る。そしてマネをする。その人色に染まるくらいの気持ちで....というのも上達の道だろうと思っています。
例えば悩む症例があったとき、そのお手本と思っている人はどちらの判断をしたか? その人のマネをするつもりでその人の技術を身につけて行く。
そうなるようなお手本となる人に巡り会えると良いですね。


わたしは研修会や学会などで、印象に残った先生は次の研修会などを探して、すこし追っかけチックに足を運ぶようにしています。

たくさんの良い先生に出会えますように。

2009年10月4日日曜日

ピンクリボンフォーラム

今日はピンクリボンフォーラムに行ってきました。

乳がん患者友の会が早期発見、早期治療を訴える啓発活動の一つです。
患者様対象の会もあるようですが、今回は乳がんとは縁のない人が対象のようでした。

県内の乳腺外科の先生方が集まって、それぞれ与えられたテーマで話をされます。
乳がんとは? 検診とは? 精密検診が必要と言われたら? 乳がんになったら? 
とてもわかり易く話がされて、とてもいい会だと思いました。
女性を相手にされる先生だからか、とても優しい会だと思いました。

私は縁あって、いま乳がん検診の一角をお手伝いしていますが、本当に検診の大切さがよくわかる一日でした。


そして、先生方も言われていましたが、怖くて検診に行かないと言う人がいるのも事実です。
シコリに気がついていたけれど、怖くてこなかった。と言う人の検査をしたこともあります。
早く見つかれば、怖くない病気です。ぜひ病院に足を運んでほしいと思います。
そして、自覚症状がなくても検診に出かけてほしいとおもいます。

2009年9月30日水曜日

エラスト

乳腺の超音波検査の中でエラストグラフィーというのがあります。
腫瘤の硬さを調べる検査方法です。
悪性の物は硬いので正常乳腺組織と比べて、どれくらい硬くなっているか?というのを見ます。

今日、この検査方法を初めて使ってみたのですが、慣れないせいか難しい....。
そして、やはりBモードできちんと評価した上で補助診断的なもの。

先日の講習会でも「Bモードがちゃんと撮影できないのにエラストで判断は出来ない。」と言われていました。エラストだけで判断はしていけない...だそうです。

つい、頼ってしまいがちですが、やはり基本はBモードです。


そして、自分の超音波技術の未熟さに悲しくなるのでした。
早く上手くなりたいなぁ....。

2009年9月28日月曜日

超音波検査をしていて、感じる事は乳腺に限らず、自分の中の壁。

上達したい、でも、どうすれば良い? 

本を読んだり、勉強会に出かけたり。
それでも自分の方法が正しいのか、上達しているのかわからない。

検査結果を調べては、自分の考えていた事が正しかったのか、間違っていたのかを考える。
間違っていたなら、どうして間違っていたのか。

超音波検査は難しいですね。

2009年9月26日土曜日

超音波研究会

今日は乳腺超音波研究会に参加しました。
こういった勉強会などに出かけると、とても勉強になります。

前から気になっていた事が、少し自分の中で消化できた事が良かったと思います。

それは、最近『癌』とは何だろう?と考えていたからです。
『癌』.... 癌細胞は健康な体の中にもあります。ただ、それが大きくなり健康を損なうほどに、そしていづれ生命を脅かすものは取り除かなければいけません。
ただ、癌細胞があっても、大きく広がらず、自身の免疫機構で抑制されて行くものなら、取り除かなくても良いのかな...?

DCISもずっとそこに留まり続け、大きくならず、浸潤もしない物も中にはあるのかな?
ただ、どれだけ時間が経てば浸潤するとか、浸潤しないかも...とはわからないので、やっぱりDCISが見つかれば、取り除かないといけないと思います。

早期発見、あまりに小さなモノに気を取られすぎて、本質を見失わないようにしなければいけない。という事を再確認した日でした。


勉強会に参加して思うのは、その県によってのレベルの違い。
それは検査をしている人たちの層の厚さや、ネットワークの良さ、指導する人がいて、習う人がいる。うらやましいし、見習いたいなぁ....。

2009年9月25日金曜日

おっぱいがたいへん

私は本を読むのが好きです。
よく本を探しに古本屋を利用します。

そこで『おっぱいがたいへん』という本(マンガ)を見つけました。

漫画家さんが実際乳癌になり、その自分の体験記をマンガにされているものです。

検診にはじまり、ABC ,CNB,告知を受けてから手術に至るまで、その時の患者側の気持ちが素直に書かれていると思います。
医学的な専門用語もわかり易く説明されています。検査から手術、治療の流れもよくわかります。
本当はとてもショックな出来事だっただろうに、読んでいると笑いがこみ上げてくる書き方がしてあります。

乳癌について医学的な事ではなく、患者側からみた『乳癌』がわかり易く書いてあるとおもいました。

websiteもあるようです。
乳がん体験記 まんが おっぱいがたいへん

4コマ漫画もサイトで読めます
まんが もくじ

検査をする人間だって、検査の事だけでなく色々な事を知っていていいと思います。
よければ、読んでみられては....?

2009年9月20日日曜日

切手


ピンクリボン啓発活動の一つ、切手を見つけました。

この切手を貼って手紙を出してみよう。

2009年9月18日金曜日

ひろがり

今日、職場にこれから乳腺エコーを始めます、という検査技師さんが見学に来られていました。
先輩技師さんが色々教えておられました。


乳腺超音波検査をする検査技師さんが増えて、一緒に勉強できる仲間が増えるのは嬉しいことです。
自分の経験する症例はわずかなので、みんなで持ち寄って人の経験も自分のものになるように勉強できれば良いと思います。

広がれ、乳腺超音波検査(若葉マーク)ネットワーク....なんてね

2009年9月17日木曜日

一歩前へ

今日、看護士長が『乳癌自己触診の啓発ビデオを待合室で流そうかしら』と言っていた。
なるほど、良い案です。

検査中も、自己触診をしている人の少なさに驚く事もしばしば....。


でも、ひとつ問題が....
待ち合いコーナーには、他の検査を受ける患者様もいらっしゃいます。
そこには、当然男性もいます。

「男性も見ていいんじゃないの?」
「男性がいるのに、あからさまに流さない方がいいのでは?」

などなど

色々意見が出ておりました。


何はともあれ、一歩前へ。


同世代の友達と話をしても、検診に行ってないと言う人が多いです。
乳癌が多い事は理解していても、自分とは無関係だと思っている人が多いように思います。

私も、去年の人間ドックで精査だったし。
そろそろ、今年も検診に行かなければ....。



一人でも、命を落とす事のないように.....。

2009年9月16日水曜日

検査をしていて思う事....

検査をしている間、よく患者様から話しかけられます。

一番多いのは、MMGが痛かったと言う事。

そんな時は...

生理前はお乳が張って痛いという事、可能ならば次回の検診は生理周期を考えて検診日を決めてみては...?という事、そしてMMGは薄く薄く伸ばして重なりを少なくする事でキレイな良い写真が撮れて検査の質が向上するという事を話します。

MMGは痛い。と思われるだけでは困るので、痛くても薄く伸ばして撮る事に意味があるんだ、という事をわかってもらいたいと思っています。


そして、その次に多いのは....放射線技師が男性だった...という事。

う〜ん。
こればっかりは何とも....。
まさか、男性技師が女装する訳にもいかないし。その方が苦情が来そうだ。

確かに、治療だと男、女だと言っていられないけれど、検診だと女性に撮ってもらいたいかな...とも思います。
(男性が痔の治療に行って女医さんが出て来た感じ....? ちがうか。)
最近は超音波の講習会に出かけてもほぼ女性です。
超音波検査中も、女性同士でもやはり気を使います。

何にしても、不快な思いをする事なく検診を受けてもらえるように気を付けたいところです。

2009年9月11日金曜日

超音波と病理

先日、病理や細胞診の勉強をしていると

『あれ? marthaさん細胞診に転向するの』

と言われました。


私は、超音波検査をする際に、組織像を想像しながら検査をします。
細胞が多いかな?とか、線維成分が多いかな?とか....
こんな組織像だと....と、疾患名を思い浮かべます。

超音波検査をもっと上達したいと思うから、病理の勉強をしています。

乳腺領域に限らず、他の検査とあわせて比べる方が、楽しいと思います。
超音波だけでは、行き詰まってしまうような気がします。

もっと、たくさんの事を勉強したいですね。

2009年9月9日水曜日

新しい機械

今週は検査室に新しい機会のデモが入っています。

今まで使っていたものは、本当言うと乳腺精密検査をこれでするの!?と言われてもおかしくないくらいの古い機械でした。

....というより、最近の目覚ましいデジタル機器の発達について行けなかったのが現状です。

乳腺の超音波検査はとても微妙なところを見て行きます。


だけど、今までとあまりにも違いすぎて、ちょっと逆に見えすぎて困るなぁ...って感じ。

ただ、石灰化や乳管内病変はよく見えます。
新しい機械って良いなぁ。


でも、来週はまた古い機械に戻るんだよなぁ。
買ってもらえるのかな?

2009年9月5日土曜日

乳癌学会

今日は乳癌学会(地方会)に参加してきました。

興味のある病理と診断セミナーを聞きました。

診断セミナーは、色々な画像診断からのアプローチでとても勉強になりました。
いままでよくわからなかったMRIの見方も少し分かったような気がしました。

色んな意見が出るのも、学会の良いところ。
行ける時はなるべく参加して、生きた情報を手に入れたいものです。

2009年8月6日木曜日

細胞診

仕事で時間に余裕のあるときは、なるべく細胞診のスライドを見に行くようにしています。
今日も細胞診の部屋へ行って、顕微鏡をのぞいてきました。

細胞診は例えて言うなら、地面に落ちた花びらを見て実際に咲いている花を推定するようなもの。 (すごい職人技)


穿刺吸引細胞診とは腫瘍に細い針を刺して細胞を取り出す。
腫瘤のど真ん中に刺せば細胞が採れるってモノでもない。
腫瘤の成分にもよるけれど、大体大きくなると中心には血流が行かず壊死をおこしている。
壊死をおこしているところを刺しても、細胞診的には検体不適となる。

医者の腕の見せ所といったところでしょうか?
医師は腫瘤をみて病理画像を思い浮かべながら穿刺する...のだと思う。



バラバラに出て来ているように見える細胞も、細胞同士少しずつ共通性があり、それは生体内にあった時の共通性と変わらないだろう...と考えて同定して行く。
とてつもない検査です。

尊敬しちゃうなぁ....細胞検査士の人たち。

2009年7月24日金曜日

自己検診

乳癌は唯一自分で発見できる癌だと言われています。
「自分で触りましょう」とよく言われますが、実際検査をしていて
『ご自身で触ってみられますか?』
と、聞いても『いいえ』と言う答えの方が遥かに多いように思います。
それは、「自分で触ってもよくわからない。」から、と言う理由が一番多かったと思います。

たしかに、自分で触ってもよくわからないものです....


乳腺外科の先生が言われるには、
例えば、検診に行って先生が『異常はありませんよ』と言われたら、
今日のそのお乳は異常がない訳です。
その日の夜お風呂でしっかり自分のお乳を触ってみましょう。
そして、それと変わったことがあれば「おや?」と思えば言い訳です。

しっかり自分のお乳を触りたいものです。

2009年7月21日火曜日

ADH vs DCIS

今日はカンファレンス。

MMGでは区域性に広がる石灰化病変。
エコーでは腫瘤は描出されず。

MRI,CTともに悪性を否定できず。

区域切除。

術後の病理の結果は ADH。


ADHつまり乳管の異型な過形成な訳だけども、DCISとの境目はどこにある?

異常な過形成とlow grade DCISとの境目は? 
過形成はどんどん進むと癌になったりしないのか?

医療機器、画像診断の進歩のおかげで、昔発見できなかったものまで見えるようになる。
癌になる一歩手前の段階なのか...?
正常とは違う。でも癌じゃない。



謎は深まる一方で、病理診断の難しさも考えてしまった。