ちょっと、乳腺超音波検査室から話題はそれますが....
昨日テレビで、日本の医療についての番組をやっていました。
救急医療、緩和ケア、NICUなどなど....
見ていて、思ったことがあります。医療に関わる仕事をしていて、このところ特に感じるようになったことでもあります。
私の父は19年前に、母は18年前に、それぞれ病気でなくなりました。
が、いったいなぜ亡くなったのかは医師から当時何の説明も受けていません。
父が最初に入院したのは私が高校生のとき、病名は「気管支拡張症」でした。
痰がでて、咳もひどかったのを覚えています。
入退院を繰り返していました。
母が倒れたのは私が検査技師の学校の1年生の時。病名は「脳梗塞」
この時父は退院はしていましたが、自宅療養中。
母は3日意識不明。意識が戻った時は、言葉も話せず、動くことも出来ず、表情もない。
なぜ、そうなったのか説明はありませんでした。
私が学生だったから?
今と違ってMRIがどこにでもある機械ではなかったので、わざわざ入院施設とは違う施設へ検査を受けに連れて行ったのを覚えています。
でも、MRI画像を見ながらの説明もなく....脳のどの部分が障害を受けたのか?
回診の時に、ベッドサイドで医師とナースが『珍しい症例で視床の....学会報告をした...』とかなんとかその話が聞こえて来てやっと、視床下部のあたりの血管が詰まったんだと分かったのです。(でも、直接説明があったわけではないのです)
父の状態がどんどん悪くなり、動くことも困難となり、病院のベッドの上だけの生活となって行きます。喀血もひどくなり...
今思うと、せめて胸部レントゲン、CTなどをみながらの説明があっても良かったように思います。どのくらい悪かったのか...? 今となっては?
父の直接の死因は痰を気管に詰まらせての、窒息死。
母はその後、リハビリのおかげで少し歩けるようになったものの、会話らしい会話はできす、私の顔も認識できず...
母も結局は入院中食事をのどに詰まらせての窒息死。
なぜ?そんなことになってしまったのか?
直接の死因は、死亡診断書に書いてあるのだけれど、今思うと病気の経過の説明は無かったように思います。
時代がそんな時代だったのでしょうか?
医師だけが知っていれば良い。
そんな時代だったのでしょうか?
今は必ず、説明があり、本人や家族の納得のいく治療が受けられる。治療の選択ができる。
病気は医師だけが治すのでなく、患者本人もまた立ち向かう必要があると思うのです。
それを支える家族もまた同じです。
最近、なんとなくそんなことを考えながら、時代が変わったのだなと感じています。
2010年3月22日月曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿