2010年11月24日水曜日

勉強会の準備

今日は来週に行なう「超音波診断カンファレンス」(勉強会)の準備打ち合わせをしました。

早いもので、4回目です。
最初はどうなることかという感じでしたが...なんとか続いています。

前回の反省をして、会の進行をどうするか?とか。
アンケートの結果、検査をしたことがない人、今から始める人、始めて間もない人がわりと多かったので、少し説明をわかり易くハードルを下げて行こう...などなど。

今回は症例の担当もなく、ちょっと一息です。


今回の乳癌検診学会に参加して感じたことは、自治体によって検診がバラバラだということ。
個人的にはもう少し整っているのだと思っていました。
MMGも基準にあっている施設が十分足りていないとか、読影医がいないとか....
超音波検査はまだまだ医師が行なっている施設が多い。

今の低い検診受診率でもこの状態なのに、「めざせ50%!」と言っているものの、本当に50%になったら立ち行かなくなるのは目に見えているのでは?
精密検査機関、乳腺外来がパンクです。
そして、結果精度管理の行なわれていない名前だけの検診が行なわれることになりそうです。

そして、J-Startの結果で超音波検診が1次検診から入ることになれば、技師が検査を行なわざるを得なくなりますが、今の状態では技師の人数もおそらく足りません。

50%を目指すと同時に自分たち医療人の育成も同時に幅広く行なわれないといけないと強く感じました。

超音波検査を勉強するにはやはり病理結果は欠かせません。そうなると周術期機関の外科、病理の先生方の協力は必須となってくるのですが、先生方は忙しい...

このまえの学会のテストのような画像的に悪性を疑うような良性所見などに触れる機会がもっと欲しい思うのですが....。


ある一部のエキスパートだけが増えてもだめで、全体的にレベルが上がらないと意味が無いのではないだろうか...?


地域で画像診断に取り組んで行かないと限界があるような気がしています。

忙しいのは重々承知ですが、週術期機関の先生方がその地域の検診施設を育てて行く方法が、最終的には、乳腺外来のパンクが防げる一番の早道のような気がします。
検診のレベルが上がれば精密も楽になる...? 


なんて、学会以来こんなことを考えています。
(検診施設に務めるものの勝手ないいぶんかな?)


そして、こうした勉強会を開くことが地域の検診の底上げになればいいなぁ....
なんて、ちょっと大きくなりすぎましたかね?

2010年11月22日月曜日

立ち直れない? 

今日はなんだか検査をしていても気分が乗りません。
理由は分かっています。


先日の乳癌検診学会のテストです。
あの結果が頭をよぎって....



どうにか鑑別診断で点を稼いだものの...
やはり、勉強不足でしょうねぇ〜 


良性の鑑別疾患を数多く見ることはとても重要なことと改めて感じました。



同じ職場から他2名参加していましたが(会場では全く知りませんでした)、その人たちも今日は落ち込んでいました。


どうにか、明日には持ち直して行きたいと思います。


来週には「超音波勉強会」も控えていますし...

2010年11月21日日曜日

第20回 日本乳癌検診学会 終了

昨日、博多から帰ってきました。


本当に大きな学会でした。JABTSには参加していましたが、乳癌検診学会は初めて参加したのでちょっとびっくりしました。
でも、色んな職種の方がいて、ふだん聞くことが無いような話しとか聞くことが出来て良かったと思います。

検診学会ですから、やはり検診の精度の話しや、どうやって受診率を上げて行くかなどの話しもされていました。

超音波関連としては...ハンズオンをやっていましたが、予約制だったので会場に近寄らなかったのですが、どうやら、見学は出来たようで...見学すればよかった〜と思いました。
座学は予約ではなかったみたいで、こちらも残念。

MMGの Film readingとエコーのImage Interpretationをやっていました。
初日は人数制限がかかっていたのですが、2日目にやってみました。
MMGは石灰化の表が頭に入っていなくて、カテゴリーがよくわからなかったのですが、まぁまぁの結果だったと思います。
が....
エコーは悲惨な結果でした。ショックが大きくて立ち直れません。
ムムム...


スクリーニングは良かったのですが、動画のカテゴリー感度が....
う〜ん 私はどうやらカテゴリーを高めに読んでいるようです。
4のところを全部5で取っていました。
あの、動画はハローがあるよう見えたんだけどなぁ...でも、気をつけようと思いました。

解説は途中からしか聞くことができなかったので、半分分からないのですが、結構マニアックな問題でしたね。
検診センターに勤める私としては、癌と紛らわしい画像で診断名のついている良性のものは、本当に勉強になります。
私たちは、画像的に怪しければ(FNACがclass1~2でも)紹介となりますが、良性のものは...『良性』としかコメントが書いてない事がほとんどで、帰ってこないこともしばしば...
すると私たちはやはり、自分たちが出した結果を修正することができないので、同じ間違いを繰り返すことになります。
今回のテストは変わった症例をみることが出来たと言う意味で、とても勉強になったと思います。
でも、ちょっと意地悪な問題もあったかな?なんて....自分の勉強不足が身にしみます。


明日から、また気分一転がんばって行きましょう。

2010年11月19日金曜日

第20回 日本乳癌検診学会

日本乳癌検診学会に参加しています。

参加者もたくさんで、本当に大きな学会ですね。


午前中は仕事をして、午後からのセッションを聞きました。
色々勉強になります。

アメリカの先生の特別講演を聞きましたが、ナノテクノロジー...ってなんだかすごい技術ですねぇ。ちょっと難しすぎてついて行けませんでした。でも近い将来現実に実用化されるのでしょうか?

ただ、昨年11月にUSPSTEが発表した乳がん検診の推奨グレードについては、いろいろな見方が出来るとおっしゃっていたように思います。
同じ数字を違う方向から見ているだけだと...

フムフム....


ところで、この講演は同時通訳がついていました。
2年前JABTSでロンドンの先生が講演されたときは同時通訳などは無かったのですが。これはやっぱり学会の予算の関係かしら? 

片方の耳から生の英語で、片方からは日本語のサラウンドでなんだかややこしかったです。




明日もいろいろな話しが聞けますね。

2010年11月18日木曜日

生理周期とMRI

以前の勉強会で
「MRI検査は生理周期を問診等で確認して、適切な時期に行ないます。」
といった話しを聞きました。


確かに...正常乳腺も染まってくるわけで、そこに腫瘤があっても一緒に染まれば分かりにくいのか...
と思いながら、聞いていたのですが....

生理周期でお乳が張って痛い時やそうでない時..女性の体は時期によって変化します。
たしかに嚢胞も生理周期によって多少大きさは変わると思います。(分泌物のかげんかなぁ?)


で、先日外科の先生に聞いてみました。
「MRI検査のときに生理周期を確認して検査をしているのですか?」

答えは「NO」でした。

理想は確かに月経後5〜10日(だったかな?)が良いそうですが、そこまでしていられないのが現状のようです。予約枠の関係もあるし、待っていられないのも現実のようです。

なかなか難しいんだなぁ〜

理想と現実。

2010年11月16日火曜日

硬癌デー

今日は、近くの病院の乳腺カンファレンスに参加して来ました。

私の検診センターでは、ほとんどこの病院に紹介となりますので、ここのカンファレンスは外せません。


今日は全部で6症例だったのですが、なぜかすべて「硬癌」でした。


ただ、硬癌と言っても、やはり微妙に組織が違います。
超音波では後方エコーの減弱している、典型的なものはやはり病理でも線維が多く安心します。(典型的と言う意味で...)
後方エコーが増強していて、超音波では硬癌らしくないなぁ...と思っても、組織で『硬癌です。』と言われると、「えっ?」と思うけれど、画像を見せてもらうと、やはり硬癌で、でも細胞成分も多いです。中心はsolid?と聞くとそうでもなかったりして...う〜ん、奥が深い。

硬癌の(画像的に)奥の深さを感じたカンファレンスでした。


病理の勉強を本格的にしてみたくもなりました。


2010年11月15日月曜日

勉強会とカンファレンスの準備

今日は検査室内の勉強会がありました。

先日の「ブレストケアセミナー」のスライドを少し変えて、”乳腺超音波検査ってこんなことしています。”と言う話しをしました。

どの検査にも通じることだとは思いますが、自分の検査のフィードバックが大切と言うことで、病理画像と対比をして話しをしました。

ふだんは血液検査をしている人も、『病理と比べてみると面白いね』と興味を持ってくれました。

どんなことでもそうですが、目の前の問題だけをして、その後のこたえ合わせをしなければ、きっと成長はないとおもいます。

検査室の中で、超音波担当の人もそうでない人も、少しでもフィードバックの大切さを分かってくれて、それが面白いと思ってもらえたら、今日の勉強会はやって良かったと思います。


さて、勉強会の時期にもなってきました。
早いもので4回目を迎えます。
始めはどうして良いのか分からず....でも、どうにかこうにか、ここまで来ました。
勉強会も続けて行くことに意味があるのだと思いますし、多くの人の意見を聞くことの出来る良いチャンスです。

また、しばらくは忙しくなりそうです。

2010年11月7日日曜日

LaLa TV 女性外来SP

今日LaLa TVで『女性外来SP 乳がんー今、知ってほしいこと』という番組をやっていました。

司会は香坂みゆきさんで、乳腺専門医の土井卓子先生、国立がん研究センターがん予防・検診研究センターの斎藤博さん、そして乳がん体験者の山田邦子さん、医療ジャーナリストの増田美加さんなどがスタジオでわかり易く話しをされていました。

印象的だったのは、こう言った番組ではなかなか取り上げられない、検診のデメリットの話し、過剰診断の話し、なぜ2年に1度になのか?20代30代の検診はどうして行なわれないのか?なども取り上げられてました。

検診と診察の違いなど...。

超音波検査に対しては、病気の人に対して行なう検査としては優れているけれど、9割以上の人が元気な人に対して行なう検診に向いているかどうかは、話しが別。という説明は、妙に納得してしまいました。
優れた検査が、検診として死亡率を下げる有益な検査かどうかは違うということです。
分かってはいることですが、説得力があります。
今行なわれているJ-startにも少しだけ...「今検討中です」と話しがありました。

現在は標準治療ではない事を挙げ、「ラジオ波焼灼療法、集束超音波療法」についても紹介されていました。
色々な手術方法があるんですねぇ....

最後に体験者コーディネーターの人たちも紹介されていました。
いくら、医師、看護士が話しをしても、同じ体験をした人との話しは心が落ち着くようです。
不安や、悩みを共感してもらえる、分かってもらえるというのが救われるんだそうです。
スタジオの土井先生も「医療人だけではどうにもならないところがあるんです」とおっしゃっていました。色々な人がいて、まさにチームで病気に向かう感じでしょうか?

再放送があるらしいので、次は録画しようかな....


詳しくは番組HP
http://www.lala.tv/programs/womenclinic_sp04/index.html

カルテ整理

昨日仕事が終わって、少しカルテ整理をしました。


紹介先からの返事と画像をチェックしました。これをすると結構勉強になると私は考えています。


紹介先からの返事がすくないなぁ....と言うのが率直な感想。

どうしても知りたいものは問い合わせをするのですが、問い合わせとなると、なかなか難しいです。やはり、週術期機関の先生方は忙しいでしょうし...とまぁ、つい遠慮もしてしまいます。

カルテを見ていて思うのは、良性だった場合。
例えば生検の結果が「線維腺腫」に○がついて返信がされているのですが、本当言うと、この線維腺腫こそ病理解説や組織像が見たいのです。
どうして、こんな超音波画像にみえたのか?知りたいのです。

う〜ん。

カルテを見ながら、一人でうなっていました。


「線維腺腫」でも、どんな上皮成分だったのかどんな間質成分だったのか?

知りたいなぁ....


検診センターでは、知りたいことだらけです。

私だけかな?

2010年11月4日木曜日

RVS

今日はRVSの練習をしてみました。

放射線技師さんが、こんにゃくにマッシュルームを埋め込んだファントム(?)を作ってくれて、早速開始。

MRIの画像を読み込みます。
その後、位置をあわせます。

初めてのことなので、こちらもドキドキ...

どんな感じになるのかもさっぱりわからなかったのですが....



あ! マッシュルームが見えた!! 


結構面白いですね。




ただ、練習しても、これをやってみようと言われていた先生が異動してしまったので、どうなることやら....
せっかくの機能がもったいないですね。


でも、いつか役に立つときがくるかもしれないから練習だけしておきます。

2010年11月3日水曜日

腫瘤か(腫瘤)非形成か?

よく、エコーの写真を見ながら
「これは腫瘤ですか? 非形成ですか?」と聞かれます。

う〜ん....

限局性にグリッとあるものは別として...分かりにくいモノもたくさんあると思います。
辺縁を2方向で追えたら、腫瘤とするとか..いろいろありますが、厳密に分けなくてもいいのでは?と言うのがなんとなく私の感想です。
(本当はいけないのかもしれません)

病変だって、「私は腫瘤」と思って種類分けされようと思って発育しているわけではないと思うし...
あ! MMGでいうとmassとするかFADとするか?って感じ?(違うか...)

腫瘤も浸潤して行くうちに腫瘤が崩れてもいくだろうし...

勉強して行く上で、腫瘤を形成しているもの、形成しないものに分けて勉強する方がわかり易いのも確かです。
カテゴリー分類もそれぞれで診断樹があります。

どちらに当てはめるかはやっぱり大切なのかな? 


でも、きっちり線を引くように分けられないのも事実だと思います。